忘れてはいけない?!キュー切れが欲しいプレイヤーの大事なストローク(3)

vector ストローク理論

忘れてはいけないストロークの第3弾として、インパクトの瞬間に手球に発生しているベクトルについてです。
インパクトの瞬間キューはどのように『しなり』が発生しているのか?なんとなく感覚で感じていることを具体的にお話してみようと思います。

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キューは間違いなくしなっている!!

キューは木材で作られている。そしてストレートキューでない限り最近のキューはほぼジョイントで連結され、あらゆる装飾が木材をつなぎあわあせて作られています。細い木材は物体の中心からずれたところに衝突した場合、必ず『しなり』が発生します。

その『しなり』はなぜ発生するのか?それは、物体には質量があり、地球上では宙に浮いていれば空気で、何かの上に置かれてていればその置かれた場所と物体との摩擦で必ず『しなり』が発生することは理解できるでしょう。

そのためビリヤードのキューは必ず『しなり』が発生します。ビリヤードのストロークではその『しなり』を無視したストロークではどうしても壁にぶつかってしまうことになってしまうでしょう。

ではその必ず発生する『しなり』をどのようにストロークに活かせば良いのか?

下の撞点を撞いた時のキューの動きとは?

下の撞点、いわゆる引き球を撞いた時キューは下図の様なベクトルが発生します。

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ストローク中、手球にぶつかったキューは手球の中心へのベクトルと撞点方向のベクトルそして中心とは逆のベクトルが撞点より発生することになります。

大事なのはこの中心とは逆のベクトル(以下、反発のベクトル)です。この反発のベクトルこそキューをしならせる原因のベクトルとなります。

この各ベクトルの力の大きさはショットの強弱で変わりその分手球のスピードやスピン、滑走距離、キューのしなりなどに影響を及ぼします。

左右の撞点を撞いた時のキューの動きとは?

続いて左右の撞点を撞いた時のベクトルの方向です。

pool3

左右の撞点を撞いた時も同様に、手球の中心へのベクトルと撞点方向のベクトルそして中心とは逆のベクトルが撞点より発生することになります。

左右の撞点の場合は、はっきりとグリップに感触が残るのでひねりを使いこなすプレイヤーはなんとなく理解できると思います。

ここでベテランでも勘違いするかたもいますが、左右の撞点を撞く場合キュー先を撞点方向、つまり反発のベクトル方向に逃がすような撞き方をされる方がいます。しかし反発のベクトル方向にキュー先を逃がしてしまうとキューの本来のキレは発生せずに手球が生きている様な動きをするスピンを与えることはできません。

とても難しい上の撞点を撞いた時のキューの動きとは?

そして最後に上の撞点を撞いた時のベクトル方向です。

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上の撞点を撞いた時も同様に反発のベクトルが発生しますが、ここでさらに上の撞点で難しいのが手球は台上に止まっているということ。

ビリヤードの台は石版のスートの上にラシャが貼付けられています。上の撞点を撞く場合も同様に中心に向かうベクトルがその石版へ手球を叩きつける力を発生させます。

よく押し球を撞いた場合、目に見える様に手球がジャンプして滑走したり、的球へ当たった場合的球がジャンプして走り出したりする場合をよく見かけると思います。手球がジャンプしながら的球へ衝突すると厚みがズレ、ひどい時はシュートミスにもつながります。

そのため押し球はかなりの技術を持っているプレイヤーでも神経を使う球でしょう。試合やプロ同士の動画を見ても押し球でハードショットをするプレイヤーが少ないのはこれが原因のひとつとも言えます。

キューのしなりはいけないことなのか?

大まかに下、左右、上の撞点でのベクトルの発生方向を説明してきましたが、ではどのようにしたらこのキューの『しなり』を効率的にストロークに活かすことができるのか?

そもそも『しなり』はあっていけないものなのか?というとそうではありません。キューがしなることで手球へスピンを与えることができ、人間の高度な感覚でそれをコントロールすることで手球を思いどおりに操ることができます。

逆にしなりが発生しない場合、手球にスピンがかからず引き玉や押し球、ひねりといった高回転を手球に与えることができず極端に言えば中心撞きの様な動きになるでしょう。

キューのしなりを効率的にストロークに活かす大事な事

『しなり』はなくてはならないものですが、効率的に手球に作用するためにストロークをする必要があります。これはプレイヤーにより様々な表現がされる部分でC級やB級が一番悩むA級のストロークの表現方法でしょう。

人の感覚は千差晩別で他人の感覚を完全に体現することは不可能で、それをこのような文章で伝えることにも限界があります。しかし間違いなく押さえておきたい大事なことはキューのしなりを反発のベクトルの方向にそのまま逃がしっぱなしにしないことです。

つまり反発のベクトルをキューの本来のしなり分だけの動きに意図してストロークをすることが大事です。キューの木材の本来のしなり以上にキューがぶれてしまうと力がその方向に逃げてしまい手球のスピンが弱くなってしまいます。

大事なことは反発のベクトルとは逆の方向にグリップとレストで力で与え支えてあげることが重要です。つまり常に手球の中心に向けグリップとレストにインパクトの瞬間に力が必要ということです。

この一瞬のインパクトの瞬間のちからの入れ方がプレイヤーの球の質となっていくのでしょう。これはかなりの練習が必要です。コジリの原因になったりストロークの力みの原因になったりと簡単に身につくものではありません。しかし理解していて練習するのと知らないで練習するのでは雲泥の差があるでしょう。

追記
今回の内容はあくまで客観的にそして大まかな手球のベクトル方向を示しています。本来キューの水平度や摩擦、シャフトやキュー全体の硬度など様々な要因が考えられます。

全て検証することは個人としては不可能のため、いち練習の参考までに。

それではまた。

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